航空気象の基本

METAR・TAF の読み方 — 羽田の例で1項目ずつ

METAR は空港の定時観測、TAF は飛行場予報です。並び順が決まっているので、左から順に読めば迷いません。例文は日本の空港の形式に合わせた説明用のもので、実際の観測値ではありません。

METAR の例

METAR RJTT 300600Z 34008KT 9999 FEW030 SCT045 22/15 Q1015 NOSIG RMK 1CU030 3SC045 A2998

RJTT観測地点(東京国際空港・羽田)
300600Z30日 06:00 UTC の観測(日本時間 15:00)。日本の主要空港は30分ごとに発表
34008KT風向 340°・風速 8 ノット。METAR の風向は真方位(ATIS・管制が伝える風は磁方位)
9999卓越視程 10 km 以上
FEW030 SCT045雲量 FEW(1〜2/8)が 3,000 ft、SCT(3〜4/8)が 4,500 ft(高さは地表から、100 ft 単位)
22/15気温 22 °C/露点 15 °C(氷点下は M02 のように M を付ける)
Q1015QNH 1015 hPa
NOSIG今後2時間に大きな変化なし(着陸用予報)
RMK 1CU030 3SC045 A2998日本の METAR の備考:雲の量(オクタ)と種類・高さ、A2998 は QNH をインチで(29.98 inHg)

風

34015G25KT平均 15 kt、最大瞬間 25 kt(G = ガスト)
VRB03KT風向不定・3 kt(弱い風)
30012KT 270V340風向が 270°〜340° で変動(60°以上変わるとき)
00000KT静穏

視程と RVR

999910 km 以上
0800800 m
R34L/P2000N滑走路 34L の RVR が 2,000 m を超える(P = より大きい、M = より小さい)。末尾 U/D/N は増加・減少・変化なし

現在天気

強さ(- 弱い・なし 並・+ 強い)+特徴+現象の順です。

-RA / +RA弱い雨/強い雨
SHRAしゅう雨(SH = にわか)
TSRA雷雨を伴う雨(TS = 雷電)
BRもや(視程 1,000〜5,000 m)
FG霧(視程 1,000 m 未満)
HZ煙霧
FZRA着氷性の雨(FZ = 着氷性)
VCSH空港の周辺(おおむね 8〜16 km)でしゅう雨(VC = 周辺)

雲

FEW / SCT1〜2/8 / 3〜4/8
BKN / OVC5〜7/8 / 8/8 — シーリングは BKN・OVC の最も低い層
FEW020CB積乱雲(CB)・雄大積雲(TCU)は高さの後ろに付く
VV002垂直視程 200 ft(空が見えない)
NSC重要な雲なし
CAVOK視程 10 km 以上・5,000 ft(または最低扇形区域高度の高い方)未満に雲なし・CB/TCU なし・重要な天気なし

TAF の例

TAF RJTT 300500Z 3006/0112 34010KT 9999 FEW030 BECMG 3009/3011 18008KT TEMPO 3012/3015 SHRA FEW020CB

300500Z30日 05:00 UTC に発表
3006/0112有効期間:30日 06Z 〜 1日 12Z(予報期間は空港により異なる。主要空港は30時間)
34010KT 9999 FEW030期間の始めの予想
BECMG 3009/301130日 09Z〜11Z の間に次の状態へ徐々に変わる
TEMPO 3012/301530日 12Z〜15Z の間、一時的に(合計で期間の半分未満)
PROB30 / PROB4030% / 40% の確率
FM30180030日 18:00Z から状態が変わる

読むときのポイント

  • 時刻はすべて UTC(日本時間 = UTC + 9 時間)。
  • 風向は真方位、滑走路と管制の風は磁方位。横風を計算するときは偏差(日本は西偏 約 4〜10°、地域で異なる)に注意。
  • シーリング(BKN・OVC の最低層)と視程で、VFR が可能か先に確認。
  • TEMPO・PROB に TS や CB があれば、代替空港と燃料を見直す。

AIRAC で変わるチャートは AIRAC 改訂一覧、SWIM での AIP の見方は SWIM で AIP を見る方法 にまとめています。

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学習・飛行準備用のまとめです。運航には必ず最新の AIP・NOTAM・気象情報(公式)を確認してください。